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太陽はなぜ燃え続けているのか
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天文・宇宙物理

太陽はなぜ燃え続けているのか

編集部

太陽が「火」で燃えているというのは誤解だ。水素の核融合という巨大なエネルギーメカニズムから重力とのバランス、太陽の寿命まで、太陽のしくみを10枚のスライドでやさしく解説する。

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01太陽はなぜ燃え続けているのか

02太陽とはどんな天体か

巨大な高温のガス球ではなく、電気を帯びたプラズマの天体。太陽の基本データ:直径 約139万km、成分 水素 約74%・ヘリウム 約24%、表面温度 約5,500℃、中心温度 約1,500万℃。太陽は固体ではなく超高温のプラズマでできている。太陽は太陽系の中心にある恒星。

03太陽は「火」で燃えているわけではない

木やガスの燃焼と、太陽のエネルギー発生はまったく別もの。ふつうの燃焼:酸素が必要・分子の化学反応・出せるエネルギーは比較的小さい。太陽の核融合:酸素は不要・原子核どうしの反応・非常に大きなエネルギーを生む。ふつうの燃焼は酸素と結びついて熱や光を出す。核融合は原子核どうしがくっついて莫大なエネルギーを生む。太陽が明るいのは、化学反応ではなく核反応が続いているから。

04重力が太陽の中心を押しつぶす

巨大な重力が中心部を高温・高圧にし、核融合の条件を作る。核融合が起きる3つの条件:超高温(中心部の温度は約1,500万℃以上)、超高圧(地球の約1000億倍以上の圧力)、高密度(物質がぎゅっと密集している)。核融合が起きるまでの流れ:重力で圧縮 → 温度上昇 → 原子が近づく → 核融合が始まる。内向きの重力 = 外向きの力(静水圧平衡)。太陽がつぶれずに形を保てるのもこのバランスのおかげ。

05水素がヘリウムに変わる

中心部で起きる核融合:太陽の中心では軽い原子核が結びついて新しい原子核になる。4つの水素原子核(陽子)が近づき反応が進んでヘリウムができる。その過程でエネルギーが放出される(光子・ニュートリノ・光と熱)。太陽は毎秒莫大な量の水素を使ってエネルギーを生み出している。この反応は太陽の中心核で起きる。

06少しの質量が巨大なエネルギーになる

核融合では「消えた質量」がエネルギーへ変わる。E = mc²(E:エネルギー、m:質量、c:光の速さ 約30万km/秒)。水素の質量合計 > ヘリウムの質量、その差の分が放出エネルギーになる。この少しの差が大きいのはc²が非常に大きいため(c²≈9×10¹⁶)。だから太陽は長い時間、非常に明るく輝き続けられる。

07中心で生まれたエネルギーは、ゆっくり表面へ向かう

放射と対流によって、太陽内部を長い時間かけて移動する。1.中心核:核融合でエネルギー発生、水素陽子どうしが融合しヘリウムに。2.放射層:光(光子)がジグザグで進む、電子などに衝突し方向が変わりながらゆっくり進む。3.対流層:熱いガスが上がり冷えたガスが降りる、熱が流れで表面まで届く。4.光球:光として宇宙に放たれる。中心から表面に届くまで非常に長い時間がかかる。

08放たれたエネルギーは地球を照らす

表面から出た光は宇宙空間を進み、約8分20秒で地球に届く。太陽から地球まで、光速(約30万km/秒)で約8分20秒。太陽は電磁波として宇宙に伝わる。1.光:昼をつくる(大気を通して地球を照らし昼ができる)。2.熱:地球を温める(大気や地面を温め気候を動かす)。3.生命:光合成や気候を支える(植物が光合成に利用し生命の活動を支える)。私たちが受け取る光と熱は太陽中心部の核融合が源。

09太陽には寿命がある

核融合の燃料である水素には限りがあり、太陽も永遠ではない。太陽の年齢:約46億年、主系列星としての寿命:約100億年、現在はだいたい中年。太陽の進化:誕生(星間のガスやちりが集まり原始太陽が誕生)→ 現在(主系列星:水素を核融合して安定的に光る)→ 約50億年後(中心の水素が減り少しずつ大きくなる)→ 赤色巨星(外側がふくらみ表面温度が下がる)→ 白色矮星(外側のガスを放出し中心核だけ残る)。あと約50億年ほどは現在のように輝き続けると考えられている。

10まとめ

太陽が燃え続ける理由のまとめ。太陽は木やガスの火ではなくプラズマでできている。重力が中心部を高温・高圧にする。中心部で水素がヘリウムに変わる。E=mc²:質量の一部がエネルギーになる。そのエネルギーが光と熱になって地球に届く。太陽はあと約50億年ほど輝き続ける見込み。太陽の「燃焼」の正体は、核融合による長期的なエネルギー放出である。