
初級9
再生可能エネルギー
バイオマス発電の仕組み
編集部
水の力がどのように電気へ変わるのかを解説します。ダム・貯水池→取水口→導水路→水車→発電機→送電線→家庭・工場という流れで電気が届きます。高い場所の水のエネルギーを使い、水流と発電機で電気をつくる水力発電は、再生可能エネルギーの代表例です。
水力発電は、高い場所にある水の位置エネルギーを運動エネルギーに変え、さらに電気エネルギーへと変換する仕組みです。まず貯水池の水が流れ落ちて水車を回し、その回転が発電機で電気になります。位置エネルギー→運動エネルギー→電気エネルギーという3段階の変換が水力発電の核心です。
水力発電所はダム・貯水池・取水口・導水路・水車・発電機・送電設備という一連の設備で構成されます。ダムが水をためて水位を確保し、取水口が必要な量を取り入れ、導水路が発電所へ水を運びます。水車が水の力で回転して電気をつくり、送電設備が届けます。これらが「ためる・流す・回す・つくる・届ける」という役割で連携し、水のエネルギーを無駄なく電気に変換します。
発電の流れは6ステップです。まずダムに水をためて高い位置に蓄え、取水口から必要量を取り入れます。次に導水路を通って発電所へ水を運び、水の力で水車を回して回転エネルギーを生み出します。水車の回転で発電機が電気をつくり、最後に送電網を通じて家庭や工場へ届けられます。水は上から下へ流れ、流れが回転を生み、電気は送電網で運ばれます。
ダムと貯水池は水力発電の出発点です。貯水池に水をため、ダムが水位差(落差)をつくることで、水を高い場所に蓄える・安定して供給する・流量を調整するという役割を果たします。高い場所の水ほど大きな位置エネルギーを持つため、落差が大きいほど発電量も増えます。
導水路と水圧管路は、水を勢いよく水車へ送る仕組みです。取水口→導水路→水圧管路→発電所という経路をたどる中で、落差によって水の勢いが増し、水車に必要な水圧が生まれます。ゆっくりためた水が導水路を通ることで速く流れる水に変わり、水圧管路が水を一気に落下させて水車を勢いよく回します。
水車(タービン)は水の流れを回転エネルギーに変える装置で、流入した水が羽根に当たることで回転軸が回ります。水の勢いで羽根が回り、回転軸が発電機へ力を伝えます。落差の条件によって水車の種類を選び、中落差向けのフランシス水車・高落差向けのペルトン水車・低落差向けのプロペラ水車などがあります。
水車の回転は電磁誘導の原理によって発電機で電気に変換されます。コイルと磁石が動くことで電気が発生し、変圧器で電圧を調整したあと、送電線を通じて家庭や工場へ届けられます。水の力で回した発電機が電気をつくるこの仕組みで、日常生活で使う電力の多くが家庭へ届いています。
水力発電には主に三種類あります。ダム式は大きなダムで水をため出力が安定しやすく、流れ込み式は川の流れをそのまま利用して環境負荷を抑えやすいです。揚水式は上池と下池を持ち、余った電力で水をくみ上げて蓄え、需要が多いときに放流して発電するため電力需給の調整に役立ちます。揚水式は太陽光や風力など変動の大きい再生可能エネルギーとの組み合わせで特に有効です。
今回は、水力発電の仕組みについてお伝えしました。再生可能エネルギーとして発電時のCO₂排出が少なく、安定した出力と電力調整力が魅力です。一方で建設コストが大きく・適地が限られ・自然環境への配慮が必要で・渇水時は発電量が下がるという課題もあります。ダム(貯水)→水車(回転)→電気(送電)という流れで水の力を電気に変える水力発電は、持続可能なエネルギー社会を目指すうえで重要な柱の一つです。