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原子力発電の仕組み
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エネルギー・科学技術

原子力発電の仕組み

編集部

ウランの核分裂から蒸気・タービン・発電機を経て電気が生まれるまでの仕組みを図解。炉心の構造・冷却サイクル・多重防護の安全対策・使用済み燃料の管理まで、原子力発電の全体像をやさしく整理する。

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01原子力発電の仕組み

核分裂の熱で蒸気をつくり、タービンを回して電気をつくる。原子力発電は、ウラン燃料の核分裂で生まれる熱を利用する発電方法。熱で水を蒸気に変え、蒸気でタービンを回し、発電機で電気をつくる。仕組みの中心は「炉で熱をつくる」「蒸気でタービンを回す」「冷やして循環させる」。この資料でわかること:炉のしくみ、蒸気と発電の流れ、安全対策、使用済み燃料と課題。原子力発電は、核分裂の熱エネルギーを電気エネルギーに変える仕組みである。

02核分裂で熱が生まれる

ウラン235の原子核が分裂し、大きな熱エネルギーを出す。①中性子がウラン235に当たる→②原子核が2つ前後に分裂する→③熱と追加の中性子が放出され、連鎖反応が起こる。中性子(高速の中性子が飛んでくる)→ウラン235(ウラン235の原子核に当たる)→核分裂(原子核が2つ前後に分裂する)→熱エネルギー(大きな熱エネルギーが放出される)→追加の中性子(追加の中性子が放出される)→連鎖反応(放出された中性子が次の核分裂を起こし、反応が続く仕組み)。核分裂は、原子力発電の出発点であり、発電に必要な熱の源である。

03炉心のしくみ

燃料棒・制御棒・減速材・冷却材が炉心で働く。①燃料棒:ウラン燃料が入っており、核分裂で熱を発生する。②制御棒:中性子を吸収し、反応の強さを調整する。③減速材:中性子の速度を落とし、核分裂しやすくする。④冷却材:炉心の熱を運び、水や蒸気の元に変える。炉心は、安全にそして安定してつくるための核心部分。炉心では、核分裂を安全に制御しながら熱を取り出している。

04蒸気をつくる流れ

炉心の熱で水を温め、高温の蒸気をつくる。炉心の熱(核分裂によって発生した熱が、原子炉内の水を温める)→水が加熱される(炉心の熱で水が加熱され、温度が上がる)→蒸気になる(水が蒸発し、高温・高圧の蒸気になる)→タービンへ送られる(できた蒸気は配管を通って、タービンへ送られる)。高温・高圧の蒸気は、より大きな蒸気をつくることができる。安全に、安定して蒸気をつくることが、発電の信頼性につながる。原子炉のタイプによる違い(比較):BWR(沸騰水型)は原子炉の中で直接蒸気をつくる、PWR(加圧水型)は原子炉の熱で別の水を沸かして蒸気をつくる。原子力発電では、核分裂の熱をまず蒸気のエネルギーに変える。

05タービンと発電機

蒸気の力を回転運動に変え、電気を生み出す。蒸気→タービン羽根→回転軸→発電機→電気。蒸気が羽根を押す(高温・高圧の蒸気がタービンの羽根を押し、回転させる)→軸が回転する(羽根が回る力が、回転軸へと伝わり、軸を回転させる)→電磁誘導で発電する(回転する軸の力でコイルを回し、磁場との相互作用(電磁誘導)によって電気を生み出す)。発電機は、回転するエネルギーを電気エネルギーに変える装置。蒸気の勢いがタービンを回し、その回転が発電機で電気になる。

06冷却と水の循環

使った蒸気を冷やして水に戻し、もう一度使う。原子炉/蒸気発生器→蒸気→タービン。蒸気は役目を終えると冷やされる、水に戻して再利用する、循環させることで効率的に発電できる。タービン→復水器→水→ポンプ→原子炉/蒸気発生器。この資料でわかること:復水器、冷却水、ポンプ、配管。原子力発電は、蒸気と水を循環させながら発電を続ける仕組みである。

07安全対策の基本

多重防護で、事故を防ぎ、影響を小さくする。①制御棒で反応を抑える:制御棒を挿入して、核分裂反応を止めたり、出力を調整したりする。②冷却系で熱を除去する:冷却水を循環させて、原子炉の熱を除去し、温度の上昇を防ぐ。③原子炉容器で閉じ込める:頑丈な原子炉容器で、放射性物質を閉じ込める。④格納容器で外部への放出を防ぐ:格納容器で放射性物質の外部への放出を防ぐ。⑤非常用電源・非常用注水で備える:電源喪失時でも非常用電源や注水設備により、冷却や監視を継続できるよう備える。安全設計は「止める・冷やす・閉じ込める」が基本。原子力発電所は、複数の安全対策を重ねることでリスク低減を図っている。

08使用済み燃料と燃料サイクル

発電後の燃料は、管理・再処理・保管が重要。新燃料(ウラン燃料を加工して燃料集合体を作る)→原子炉で使用(原子炉内で核分裂を起こし、熱を発生させて発電する)→使用済み燃料(核分裂後に燃え残った燃料、熱と放射線が残っている)→貯蔵プール/乾式貯蔵(貯蔵プールで冷却・保管し、その後乾式に移す)→再処理または最終処分(再処理してウランやプルトニウムを回収・利用するか、処理しない場合は地層処分など)。使用済み燃料にも熱と放射線が残る、冷却しながら安全に保管する、一部は再処理してウランなどを回収できる場合もある。原子力発電では、発電後の燃料を長期的に安全管理することが重要である。

09原子力発電のメリットと課題

安定供給に強みがある一方で、安全性や廃棄物管理が課題。メリット:発電時のCO2排出が少ない、大量の電力を安定供給しやすい、燃料が少量でも大きなエネルギー、天候に左右されにくい。課題:重大事故への備えが必要、放射性廃棄物の管理、建設・廃炉に時間と費用、社会的信頼の確保。原子力発電は、利点と課題の両面を理解して考えることが大切である。

10まとめ

原子力発電の全体像を整理する。核分裂→熱→蒸気→タービン→発電機→送電→冷却・循環。核分裂(ウラン燃料の原子核が分裂し、大きなエネルギー(熱)を生み出す)→熱(核分裂で生じた熱が、原子炉内の水を温める)→蒸気(熱で水が蒸気に変わり、高温・高圧の蒸気になる)→タービン(蒸気の力でタービンの羽根車が回転する)→発電機(タービンの回転が発電機を回し、電気をつくる)→送電(つくられた電気を変圧器で電圧を上げ、電力会社の送電網へ送る)→冷却・循環(使った蒸気を冷やして水に戻し、再び原子炉へ循環させる)。この資料のポイント:①核分裂で熱を生む ②熱で蒸気をつくる ③蒸気でタービンを回す ④発電機で電気をつくる ⑤安全対策と燃料管理が重要。原子力発電は、核分裂の熱を利用して電気をつくり、多くの設備と安全対策で支えられている。