
初級3
地球内部のエネルギーと火山の科学
火山はなぜ噴火するのか
編集部
地球内部のプレートが動き、岩盤にひずみがたまり、断層が急に割れる——地震が起きるメカニズムを図解でやさしく解説。なぜ日本に地震が多いのかや、津波・液状化などの二次災害についても学べる。
地球内部のプレートが動き、岩盤にひずみがたまり、断層が急に割れる——地震が起きるメカニズムを図解でやさしく解説します。なぜ日本に地震が多いのかや、津波・液状化などの二次災害についても学べます。地球の内部構造とプレート・プレートはなぜ動くのか・断層でひずみがたまる・岩盤が割れる瞬間と地震波など、10枚のスライドで解説します。
地球は地殻・マントル・外核・内核といういくつかの層が重なってできています。プレートは最も外側の硬い層「リソスフェア(岩石圏)」の一部で、その下のやわらかい層「アセノスフェア(軟流圏)」の上をゆっくり動いています。地殻は地球の最も外側を覆う薄い層で、マントルは厚さ約2900kmあり岩石が高温・高圧で少しずつ流れています。地震の多くはこの地球の浅い岩盤の部分で起きます。
プレートの動きは地球内部の熱がマントル対流を生み出すことと、重力に関連する力が組み合わさって起こります。高温のマントルが上昇し冷えると下降する対流が生まれ、プレートは年間1〜数cmのゆっくりとした速さで動いています。海嶺では高温マントルが上昇してプレートを押し出す力が働き、冷えて重くなったプレートが沈み込む場所では後ろを引っ張る力が働きます。
プレートの動きにより断層の両側の岩盤が互いに動こうとしますが、断層付近で固着している間は動けません。固着しているため岩盤にひずみ(応力)が少しずつたまっていきます。ひずみが限界を超えると岩盤が急に割れて地震が起こります。
岩盤にたまったエネルギーが限界に達すると岩盤が割れてずれ動き、生まれたエネルギーが波となってあらゆる方向に広がって地面を揺らします。岩盤が割れ始める地下の場所を震源、震源の真上にある地表の場所を震央といいます。地震波にはもっとも速く伝わるP波、P波より遅い横波のS波、地表近くで伝わり揺れが大きい表面波があります。
地震はさまざまな場所で起こりますが、特に沈み込み帯・横ずれ境界・広がる境界の3か所で多く発生します。沈み込み帯では海のプレートが陸のプレートの下に沈み込み強く押し付けられて地震が起きます。横ずれ境界ではプレート同士が水平にすれ違い、広がる境界ではプレート同士が引き離されてマグマが上がってきます。大きな地震の多くはプレート境界の近くで起こりますが、内陸の活断層でも地震は起こります。
日本はユーラシアプレート・北米プレート・太平洋プレート・フィリピン海プレートの4つがぶつかり合う場所に位置しており、複数のプレート境界の近くにあります。海のプレートが下に沈み込むときに岩盤がひずみ地震が起こります。海溝型地震と内陸の活断層による地震の両方があるため、日本では地震が多くなっています。また日本の南側は世界の地震や火山活動が集中する「環太平洋火山帯」の一部でもあります。
地震は1回で終わらないことがあります。前震は本震の前に起きる一連の揺れの中で最も小さな揺れで、本震は一連の揺れの中で最も大きな揺れです。余震は本震のあとに続く本震より小さな揺れで、少しずつ小さくなって収まっていきます。
地震では揺れそのもの以外にも注意が必要です。地震により海底が動くことで津波が発生し、沿岸部に大きな被害をもたらすことがあります。また地震の揺れで地面が液体のようになる液状化が起きて建物の傾きやマンホールの浮き上がりが生じることもあります。山やがけが崩れる土砂災害、転倒やガス漏れによる火災も代表的な二次災害です。どの二次災害が深刻になるかは場所や地形、条件によって変わります。
今回は地震がなぜ起きるのかについてお伝えしました。地球の表面を覆うプレートがゆっくりと動き続け、プレートがぶつかり合う場所では岩盤にエネルギーがたまります。ひずみが限界に達すると岩盤が急に割れてずれ、そのエネルギーが波となって地面を揺らします。地震は地球のしくみで起こる自然現象ですが、家具の固定・非常用品の準備・避難経路の確認など、日ごろから備えることで自分や大切な人の命を守ることができます。