
中級8
近現代物理学・時空の革命
振動が空気・水・固体を通って耳に届く仕組みをやさしく解説します。音の正体は「振動」で、物が振動して生まれます。空気の粒が押し合うことで波となり遠くまで伝わり、音は物質の粒が必要なため真空の中では伝わりません。
音は、ものが細かくふるえることで生まれます。ギターやバイオリンは弦の振動で音を出し、太鼓は張った膜の振動で音が出ます。声は声帯の振動が空気をゆらして生まれます。物体が振動すると周りの空気がゆれ、それが音になります。
音は「縦波(疎密波)」として空気中を伝わります。空気の粒はその場で前後にゆれて隣へ力を伝え、粒そのものが遠くへ飛ぶのではなく「ゆれの情報」が進んでいきます。この連続した押し引きが耳に届いて音として聞こえます。スプリングを縦に押したり引いたりすると押し縮みの波が進むのと同じ仕組みです。
粒どうしが近いほど、振動は速く伝わりやすくなります。空気中では約340m/s、水中では約1500m/s、鉄などの固体では約5000m/sです。日常の音はおよそ毎秒340メートルで進み、水中では粒が近いため空気よりずっと速く伝わります。レールや壁を通る音がとても速く伝わるのも、この仕組みによるものです。
音には振動を受け渡す「物質(媒質)」が必要です。空気・水・固体などの粒がないと音は伝わらないため、空気を抜いていくと音が聞こえなくなります。宇宙空間はほぼ真空なので、爆発が起きても音は直接伝わりません。一方、光は電磁波なので真空でも進むことができます。
音は外耳から鼓膜・耳小骨・内耳を経て、振動が電気信号に変わります。まず耳介が音を集めて耳の奥へ送り、届いた音の波で鼓膜が振動します。次に耳小骨が振動を効率よく内耳へ伝え、最後に蝸牛で電気信号に変換されて脳が音として感じます。
音の高さは「振動数(周波数)」で決まります。1秒あたりの振動回数が多いほど高い音になり、口笛や小鳥のさえずりがその例です。振動回数が少ないほど低い音になり、太鼓やチューバがその例として挙げられます。周波数の単位はヘルツ(Hz)で表します。
音の大きさは「振幅」で決まります。空気のゆれが大きいほど音は大きく感じ、ゆれが小さいほど音は小さく聞こえます。音の大きさはdB(デシベル)という単位でも表されます。
音は反射・吸収・共鳴などさまざまなふるまいをします。壁や山にぶつかると音がはね返ってやまびこになり、布やスポンジは音のエネルギーを吸収して弱めます。また同じ振動しやすさをもつものどうしでは共鳴が起こり、強くふるえるようになります。
今回は音の伝わる仕組みについてお伝えしました。音の正体は振動で、空気・水・固体などの媒質が振動を伝えます。空気中では粒の密な部分と疎な部分が交互に並ぶ縦波(疎密波)として進み、高さは振動数(Hz)、大きさは振幅(dB)で決まります。鼓膜・耳小骨・蝸牛を経て電気信号として脳に伝わる仕組みを知ると、身の回りの音がもっと面白く感じられます。