
中級4
量子力学
不確定性原理
編集部
物質をつくる最小レベルの基本単位をやさしく理解します。あらゆる物質は原子からできており、原子は原子核と電子で構成されています。原子の性質が元素や化学反応を決め、原子の大きさは約10⁻¹⁰ m(0.1ナノメートル)、原子核の大きさは約10⁻¹⁵ m(原子の約10万分の1)です。
原子は原子核(陽子と中性子)と電子で構成されています。原子核には陽子と中性子が集まり、電子は原子核のまわりに分布します。原子全体では電気的に中性なことが多いです。陽子は正の電荷を持って原子核の中に、中性子は電荷なしで原子核の中に、電子は負の電荷を持って原子核の周りに存在しています。
原子は想像を超えるほど小さく、その大きさは約10⁻¹⁰ m(0.1ナノメートル)です。原子核は約10⁻¹⁵ m と非常に小さいですが、質量の大半を持ちます。電子は広い領域に分布しており、原子のほとんどは空間でできています。たとえるなら、原子が野球場サイズだとすると原子核は中央の小さな米粒ほどの大きさです。
陽子の数が元素の正体を決めます。原子番号は陽子の数に等しく、中性の原子では電子数も陽子数と同じになります。元素が違うと性質も変わります。例えば水素は陽子1個・電子1個、炭素は陽子6個・電子6個、酸素は陽子8個・電子8個です。原子番号が変わると別の元素になります。
同位体とは、陽子の数は同じで中性子の数が違う原子のことです。例えば炭素には炭素12(中性子6個)・炭素13(中性子7個)・炭素14(中性子8個)があります。同じ元素でも質量が少し違い、安定同位体と放射性同位体があります。炭素14は年代判定に使われ、放射性同位体は医療や科学に広く利用されています。
電子は決まったエネルギー準位に分布しており、K殻(第1殻)・L殻(第2殻)・M殻(第3殻)などの電子殻に入ります。内側の殻から順に電子が入り、最外殻の電子が反応しやすさを左右します。電子配置が元素の化学的性質につながっており、例えばナトリウムは最外殻電子が1個で失いやすく、酸素は最外殻電子が6個で受け取りやすいです。
化学結合によって分子や物質ができます。共有結合では電子を共有し(例:水H₂O・水素分子H₂)、イオン結合では電子を受け渡しして引き合います(例:食塩NaCl)。結合によって物質の性質が生まれ、原子単体より結びついたときに多様な世界が生まれます。
原子モデルの歴史を見ると、まずデモクリトス(紀元前5世紀頃)が物質は小さな粒から成るという考えを示しました。次にダルトン(1803年)が近代原子説を提唱し、トムソン(1897年)が電子を発見しました。ラザフォード(1911年)が原子核を発見し、ボーア(1913年)が電子殻モデルを示しました。1920年代以降は量子力学的モデルとして電子雲として理解されており、原子モデルは粒から量子的な広がりへと進化しました。
日常のあらゆるものは原子の組み合わせでできています。例えば水(H₂O)・食塩(NaCl)・鉛筆の芯とダイヤモンド(どちらも炭素C)・半導体(シリコンSi)などがあります。同じ元素でも原子の組み合わせ方で性質が変わります。生命やテクノロジーも原子レベルで成り立っています。
今回は、原子とは何かについてお伝えしました。原子は物質の基本単位であり、原子核と電子からできています。陽子数が元素を決め、電子配置や結合が物質の性質を生み出します。私たちの身の回りの世界は原子の組み合わせで成り立っており、小さな原子の理解が大きな世界の理解につながります。