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分子はどうやって結びつくのか
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化学・自然科学

分子はどうやって結びつくのか

編集部

なぜ原子は結びついて分子をつくるのか。共有結合・イオン結合・金属結合の3種類を中心に、電子のふるまいが物質の性質をどう決めるかを図解でやさしく解説する。水が溶けやすく、金属が電気を通す理由もここにある。

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01分子はどうやって結びつくのか

02原子はなぜ結びつくのか

安定な電子配置になり、エネルギーを下げて落ち着くため。①原子は単独だと不安定なことがある。②最外殻電子が安定すると落ち着く。③結合すると全体のエネルギーが下がる。最外殻電子とは原子の一番外側の電子で、この数や並び方が安定かどうかを決める。最外殻電子が満たされた(例:8個)安定配置になると、原子は最も低いエネルギー状態に落ち着く。安定=低いエネルギー。

03結合の主役は電子

結合は、主に最外殻電子のふるまいによって決まる。結合のしくみは大きく3つのタイプに分けられる。①共有する:電子をおたがいに出し合い共有して結合する。②受け渡す:電子を一方が譲り他方が受け取り、イオンとして結合する。③自由に動く:電子が特定の原子に属さず全体に広がって動く。電子は原子同士の関係を決め、特に最外殻電子が重要。電子の動き方で結合の種類が変わる。

04共有結合:電子を分け合う

非金属どうしが電子を共有して結びつく結合。原子どうしが電子を共有し、分子としてまとまりやすい。水や有機物の多くで見られる。キーワード:共有電子対(2つの原子が一緒に使う電子のペア)。代表的な例:水素分子(H2)、水(H2O、曲がった形)、メタン(CH4、正四面体形)。共有結合は「向き」をもつことが多く、分子の形や性質を決める。

05イオン結合:電子を渡して引き合う

金属原子が電子を失い陽イオンに、非金属原子が電子を受け取り陰イオンになり、その静電気的な引力で結合する。NaClの例:ナトリウム原子+塩素原子→Na+(ナトリウムイオン)+Cl-(塩化物イオン)→塩化ナトリウムの結晶。イオン結合物質の性質:結晶になりやすい、水に溶けやすい、電解質になる(電気を通す水溶液や融解状態)。

06金属結合:自由電子の海

電子が金属イオンのまわりを自由に動き回ることで結びつく。金属原子は電子をゆるく持ち、電子が全体に広がって結びつく(自由電子の海)。金属の主な性質:電気を通す(自由電子が電流を運ぶ)、熱を伝えやすい(自由電子が熱エネルギーを運ぶ)、のびる・たたける(イオンの層がすべり合い形を変えられる)、金属光沢(自由電子が光を反射する)。電子が特定の2原子に固定されないのが特徴。

07分子どうしも引き合う:分子間力

分子ができた後でも、分子どうしが引き合う力がはたらく。この力が沸点・融点や液体・固体のなりやすさに関係する。①水素結合:水素をもつ分子どうしで強めの引き合いがはたらく(例:水H2O)。②双極子どうしの引力:極性分子の+側と-側が引き合う(例:HCl分子どうし)。③ファンデルワールス力:一時的な偏りで生じる弱い引き合い(例:希ガスどうし)。結合そのものより弱いが、状態や性質に大きく影響する。

08分子の形と極性が性質を決める

形と電荷のかたよりが、溶けやすさやふるまいに影響する。H2O(水):折れ線形(ベント)・極性あり(酸素側がδ-、水素側がδ+にかたより分子全体で極性をもつ)。CO2(二酸化炭素):直線形・全体として無極性(両側の酸素のマイナスが打ち消し合い電荷のかたよりがない)。極性のある水と非極性の油は混ざらない。似たものどうしは混ざりやすい。形+電荷のかたより=性質。

09身近な物質で見る結合のちがい

結合の種類が物質の性質や使い道を決めている。①水(共有結合+水素結合):沸点が高く液体のままでいやすい。②食塩(イオン結合・結晶構造):NaClは結晶で固く、水によく溶け電解質になる。③金属(金属結合・自由電子):電気をよく通し、たたくと伸びる。④プラスチック(共有結合の長い鎖・高分子):軽くて丈夫、電気を通しにくく様々な形に加工しやすい。結合の種類を知ると、身のまわりの物質がもっと面白くなる。

10まとめ:分子は電子のふるまいで結びつく

原子は安定になるために結びつく。電子のやりとり・共有が3つの結合を生む。共有結合(電子を共有して安定した分子をつくる)、イオン結合(イオンどうしが電気的に引き合う)、金属結合(自由電子の海が金属特有の性質を生む)。結合の違いが物質の性質を生み出す。見えない電子の世界が、身の回りの物質を形づくっている。