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電磁誘導とはなにか
物理・電気の基礎

電磁誘導とはなにか

編集部

電磁誘導とは、磁石やコイルの動きによって電気が生まれる現象です。19世紀にファラデーが発見したこの原理は、ファラデーの法則・レンツの法則として定式化され、発電機・変圧器・ワイヤレス充電など現代社会を支える無数の技術の基盤となっています。

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01電磁誘導とはなにか

02電磁誘導のしくみ

電磁誘導のポイントは「磁束の変化」にあります。磁束とは、コイルを通り抜ける磁力線の量のことです。磁石を動かすとコイルを通る磁束が変わり、その変化が起電力(電圧)を生み出します。回路がつながっていれば誘導電流が流れますが、重要なのは「変化があるときだけ起こる」という点で、磁石が静止している間は電流は生まれません。

03実験で見る電磁誘導

磁石をコイルに近づけるとメーターが振れ、遠ざけると逆向きに振れます。磁石を止めると電流はゼロにもどり、速く動かすほど大きな起電力が生まれます。また磁石の向きを変えると電流の向きも逆になります。このように、動きがあるときだけ電流が流れるという性質が電磁誘導の核心です。

04誘導電流が流れる条件

誘導電流が流れる条件は「コイルを通る磁束が変化すること」で、その方法はいくつもあります。磁石を動かす、コイルを動かす、コイルを回転させる、電流を変化させて磁場の強さを変えるなど、相対的な動きや変化があればどれでも磁束が変わります。また面積や角度が変わっても磁束は変化し、変化が大きいほど生まれる起電力も大きくなります。

05ファラデーの法則

ファラデーの法則は、誘導起電力の大きさを表す式「E = −N × ΔΦ/Δt」で示されます。Eは誘導起電力、Nはコイルの巻き数、ΔΦは磁束の変化量、Δtは変化にかかった時間です。つまり巻き数が多いほど、また磁束の変化が速いほど、より大きな起電力が生まれます。マイナス符号はレンツの法則を表しており、「どれだけ速く変わるか」が発生電圧の鍵となります。

06レンツの法則

レンツの法則とは、誘導電流は「変化を打ち消す向き」に流れるという法則です。磁石が近づくと磁束が増えるため、その増加を打ち消す向きに電流が流れてコイル表面がS極になり、N極を反発します。一方、磁石が遠ざかると磁束が減るため、減少を打ち消す向きに電流が流れてN極を引き止めます。この性質はエネルギー保存の考え方ともつながっています。

07発電機への応用

発電機は電磁誘導を利用して、回転運動を電気エネルギーに変換する装置です。タービンが回るとコイルも回転し、磁石との位置関係が周期的に変わることで磁束が変化し続け、電圧と電流が取り出せます。火力・水力・風力発電のいずれも、この電磁誘導による発電の基本原理で動いており、電磁誘導は現代の発電の中心技術といえます。

08変圧器への応用

変圧器は、交流による磁束の変化を鉄心を通じて別のコイルへ伝え、電圧を変換する装置です。一次コイルの交流が磁場を変化させ、その変化が二次コイルに起電力を生みます。巻き数が少ない側から多い側へ伝えると電圧が上がる昇圧、多い側から少ない側へ伝えると電圧が下がる降圧になります。送電・充電器・家電の中で広く使われており、直流ではそのままでは変圧しにくいため交流が適しています。

09身近な応用例

電磁誘導は日常生活の至るところで活躍しています。まずワイヤレス充電は、コイルの磁場の変化でスマートフォンに電気を届けます。またIHクッキングヒーターは鍋底に電流を流して熱し、自転車のダイナモは走行中の磁石とコイルの動きでライトを点灯させます。さらに交通系ICカードもカードとリーダーの間で電磁誘導により電力とデータをやり取りしており、発電だけでなく給電や通信にも幅広く使われています。

10まとめ

電磁誘導とは、磁場の変化によって電気が生まれる現象で、磁石やコイルの相対的な運動によって起こります。その大きさはファラデーの法則(E = −N × ΔΦ/Δt)で、向きはレンツの法則で決まります。発電機・変圧器・ワイヤレス充電など現代社会を支える技術の多くがこの原理に基づいており、電気エネルギーをつくり・伝えるための基礎技術です。今回は電磁誘導についてお伝えしました。

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