細胞は「工場の建物」としてどんな部品を持つのか。①細胞膜:内外を分ける境界 ②細胞質:反応が起こる作業空間 ③核:遺伝情報を保管する司令塔 ④ミトコンドリア:エネルギーをつくる ⑤リボソーム:タンパク質を合成する ⑥ゴルジ体:加工と発送を担う。細胞は小さくても、多くの部品が役割分担して働く精密な工場である。
必要なものを通し、不要なものを制限する「関所」。①細胞の内外を分ける:細胞膜は工場の壁のように内と外をしっかり分ける。②必要な物質を選んで通す(選択的透過性):チャネルやトランスポーターが内側に取り込む物質を選ぶ。③受容体で情報を受け取る:受容体は「アンテナ」のように外からの情報を受け取る。④内部環境を一定に保つ:細胞(工場)の環境を適切に維持する。細胞膜は、工場の門と警備システムのように、出入りと情報管理を担う。
DNAという設計図を保管し、細胞全体に指示を出す。①DNAに設計情報が保存される。②必要な情報がRNAに写し取られる。③製造部門へ指示が送られる(RNA)。核があることで、細胞は必要なときに必要なタンパク質をつくれる。核は、工場でいえば設計室と本部を兼ねる重要な中枢である。
タンパク質を組み立てる「ものづくりの現場」。核→mRNA(設計図)の指示がリボソームに届く→リボソームがアミノ酸をつないでタンパク質を合成→次の部門へ送られる。リボソーム:アミノ酸をつないでタンパク質を合成。粗面小胞体:リボソームが付着した製造ライン。滑面小胞体:脂質合成や調整を担当。できた製品は次の部門へ送られる。細胞では、設計図の指示に従って、リボソームが実際の製品であるタンパク質を作る。
栄養をエネルギーに変え、細胞活動を支える。①ブドウ糖などの栄養素を利用する(食べ物に含まれる栄養素をミトコンドリアに取り込む)。②酸素を使ってエネルギーを取り出す(取り込んだ栄養素とともに酸素が働きエネルギーを取り出す)。③ATPという形でエネルギーを供給する(取り出したエネルギーをATPに変換。ATPは「通貨」として全身へ届く)。④多くの生命活動に使われる(動く・考える・成長など。よく動く細胞ほどミトコンドリアが多い)。ミトコンドリアは、細胞工場を動かすためのエネルギーセンターである。
できた製品を加工し、行き先ごとに仕分ける。①小胞体から製品が届く(タンパク質がゴルジ体に来る)。②タンパク質を加工・仕分けする(必要に応じて加工し行き先ごとに仕分ける)。③小胞に包んで運ぶ(仕分けした製品を小胞に包む)。④細胞内外の必要な場所へ送る(小胞が目的地へ製品を届ける)。ゴルジ体は、工場の梱包センターや配送部門のように働く。
不要物を片づけ、材料をリサイクルする仕組み。①不要になった物質を分解する(リソソームの分解酵素が不要物を小さなかけらに分解する)。②古くなった部品も片づける(壊れたたんぱく質や不要な細胞の器官などを回収・分解する)。③使える材料は再利用する(分解して得られた材料を、もう一度細胞の中で使えるようにする)。④細胞の中を清潔に保つ(不要物を取り除き細胞の働きがスムーズに行われる)。細胞は、つくるだけでなく、壊し、片づけ、再利用することでバランスを保つ。
材料の受け取りから製品の完成まで。①細胞膜で受け取る(栄養や物質が細胞膜を通って入ってくる)→②核が指示を出す(DNAをもとにどんな製品をつくるかを指示する)→③リボソームで製造(設計図の指示に従ってたんぱく質を組み立てる)→④ゴルジ体で加工・梱包(製品を加工し目的地へ送れるように梱包する)→⑤必要な場所へ輸送(梱包した製品を必要な場所へ届ける)→⑥不要物は分解・再利用。これらの部門が同時に連携することで、細胞は生き続ける。細胞は1つの小さな世界であり、複数の部門が連携する高度なシステムである。
役割分担と連携が生命活動を支えている。①細胞は生命の基本単位(すべての生命活動はこの中で行われる)。②核が設計と指示を担う(遺伝情報を保管し細胞全体に指示を出す)。③リボソームが製品をつくる(たんぱく質という製品をつくる)。④ミトコンドリアがエネルギーを供給する(細胞に必要なエネルギーを担う)。⑤ゴルジ体と細胞膜が輸送を支える(製品の輸送・廃棄などを担う)。私たちの体は、こうした小さな「工場」が無数に集まってできている。