アッシュ・ミルグラム・スタンフォード——社会心理学の名実験を通じて人間の行動と思考の本質に迫る。
直感(速い思考)と論理(遅い思考)の二重過程を発見。以降のすべての社会心理実験の理論的枠組みを提供する。
人間の意思決定を支配する「システム1(直感)」と「システム2(熟考)」の2つの思考モードを解明した行動経済学の金字塔。アンカリング・損失回避・後知恵バイアスなど認知の歪みを知ることで、より賢い判断ができるようになる。
明らかに間違った答えでも集団に合わせてしまう——同調の力の強さを実証し社会心理学の礎を築く。
1950年代にソロモン・アッシュが行った有名な社会心理学実験です。線の長さを比べる単純な課題に集団圧力を持ち込み、多数派が明らかに誤答しても約75%の人が一度は同調したことを実証しました。「なぜ人は周囲に流されるのか」という問いを通じ、規範的影響・情報的影響という2つの心理メカニズムを分かりやすく解説します。
権威者の命令で人は残虐行為を行えるのか。アイヒマン裁判を受けて設計された権威への服従の衝撃的証明。
1961年にスタンリー・ミルグラムが行った「服従の心理実験」。普通の人が権威者の命令に従い、他者に電気ショックを与え続けた衝撃の結果は、人間の服従傾向の深さを明らかにした。現代の職場・組織・官僚制にも問いを投げかける、20世紀最重要の心理実験のひとつ。
普通の学生が看守役になると何が起きるか。状況の力が個人の性格を凌駕することを示した実験倫理の転換点。
1971年、スタンフォード大学で行われた衝撃の心理実験。普通の学生が看守役と囚人役に分けられた途端、わずか数日で暴力的・服従的な行動が生まれ、実験は打ち切られた。「悪い人」でなくても置かれた状況・役割・権力構造が人間行動を根本から変えることを示した社会心理学の古典的研究を、背景・方法・教訓まで10枚で解説する。
個人的合理性が集団的損失を生む——ゲーム理論の基礎として、協力と裏切りの論理を実験で明らかにする。
囚人のジレンマ実験は、個人合理的な選択が集団にとって最悪の結果を招くことを示すゲーム理論の代表例。しっぺ返し戦略(Tit for Tat)や繰り返しゲームの実験を通じて、人がいつ協力しいつ裏切るかが明らかになった。環境問題・軍拡競争・価格競争など現実社会に潜む構造を読み解く、社会科学の必須ツールである。
傍観者が多いほど誰も助けない「傍観者効果」の発見。個人の責任感が薄れる集団心理のメカニズム。
傍観者効果とは、周囲に人がいるほど「誰かがやるだろう」という感覚が強まり援助行動が減少する社会心理学の現象。ダーリーとラタネによる煙の部屋実験・発作実験を通じて、責任の分散・多元的無知・評価懸念という3つのメカニズムが実証されてきた。「悪い人がいないのに助けが起きない理由」を知ることで、緊急時に自ら最初の一歩を踏み出す手がかりになる。
期待が現実を作る——教師の期待が生徒の成績を変えることを示し、自己成就予言の概念を確立する。
他者から「できる」と期待されると、なぜ人は実際に成長するのか。1968年のローゼンタール実験が実証したピグマリオン効果の仕組みを、4つの作用ルートとともにわかりやすく解説する。教育・職場・子育てに活かせる心理学の知見。
子どもの自己制御能力が将来の成功を予測する。環境要因もあわせて検証する数十年縦断研究の核心。
「今すぐ食べる?それとも待って2個もらう?」——1960〜70年代にウォルター・ミシェルらが行ったマシュマロ実験は、幼少期の「待てる力」が将来の成功を予測すると話題になった。しかし後続研究では家庭環境や信頼感が大きく影響することも判明。セルフコントロールの仕組み・育て方・限界を10枚で解説する。