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サンデル「これからの正義の話をしよう」
政治哲学・倫理

これからの正義の話をしよう

「正しいことをするとはどういうことか」—ハーバード大学の人気講義をもとにサンデルが問いかける正義の哲学。功利主義・権利論・共同体論の三つの立場を比較し、市場経済の倫理的限界や格差・公共善をめぐる現実の問題に哲学的な視座を与えます。

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01サンデル「これからの正義の話をしよう」

「正しいことをするとはどういうことか」—ハーバード大学の人気講義をもとにサンデルが問いかける正義の哲学です。功利主義・権利論・共同体論の三つの立場を比較し、市場経済の倫理的限界や格差・公共善をめぐる現実の問題に哲学的な視座を与えます。このスライドでは、サンデルは何を問いかけたのか・なぜ経済倫理が問題になるのか・功利主義:最大多数の最大幸福・権利論:人は手段ではないなど、10枚のスライドでわかりやすく解説していきます。

02サンデルは何を問いかけたのか

核心の問い:「正しいことをするとはどういうことか」。自由・平等・市場・公共善をめぐる対立を対話形式で深める。経済問題も価値判断を避けられない。「正義は法律や市場だけでなく、私たちがどんな善い生を重んじるかにも関わる」。

03なぜ経済倫理が問題になるのか

市場・格差・公共善・個人の自由が絡み合う現代社会では価値判断が不可避。主な論点:価格つり上げ・医療・教育の市場化・富裕層優遇と再分配。経済の問題は単なる効率の問題ではなく、倫理的判断を含む。

04功利主義:最大多数の最大幸福

代表者:ベンサム・J.S.ミル。重視するもの:効率・便益・社会全体の厚生。強み:費用便益分析と相性が良い。弱み:少数者の権利が犠牲になりやすい。

05権利論:人は手段ではない

代表的発想:カント・自由権・人権。重視するもの:自由・尊厳・人格の不可侵性。強み:少数者・個人の権利を守る。弱み:社会全体の利益との調整が難しい。例:臓器売買の問題。

06共同体論:善い社会をどう築くか

人は共同体の中で価値や責任を学ぶ存在である。重視するもの:共通善・市民的徳・連帯。問い:中立な市場だけで社会は成り立つか。強み:公共性や責任の視点を取り戻す。弱み:共同体の価値が個人を縛るおそれもある。例:教育や兵役、公共奉仕に市民的責任はあるか。

07三つの立場を比較する

功利主義:判断基準=総幸福の最大化、人間観=効用を計算できる個人、強み=政策比較しやすい、弱み=少数者に不利、経済倫理での焦点=効率・厚生。権利論:判断基準=権利と尊厳の保護、人間観=手段化されない人格、強み=個人を守る、弱み=調整が難しい、焦点=自由・不可侵性。共同体論:判断基準=共通善と徳、人間観=関係性をもつ市民、強み=公共性を重視、弱み=同調圧力の恐れ、焦点=連帯・公共善。

08ケース① 価格つり上げは正しいか

状況:災害後、生活必需品の水や物資が店で非常に高い価格で売られている。功利主義:供給が増え結果的に多くの人に行き渡るなら容認も。権利論:困窮につけこむ取引は人を手段化し尊厳を損なう。共同体論:非常時には利潤より連帯と相互扶助を優先すべき。同じ現象でも、何を正義の軸に置くかで結論が変わる。

09ケース② 臓器売買を認めるべきか

功利主義:救われる命が増えるなら肯定の余地がある。権利論:身体や人格の尊厳は市場で売買すべきでない。共同体論:貧困ゆえの売買は共同体の連帯の失敗を示す。「自由な契約」に見えても、格差が選択をゆがめる場合がある。

10まとめ:『正義』は経済の見方を変える

功利主義は「全体の幸福」を問う。権利論は「侵してはならないもの」を問う。共同体論は「どんな社会を目指すか」を問う。経済は中立な技術ではなく倫理的判断を含む。私たちは「何が正しいか」を対話し続ける必要がある。あなたは、効率・権利・公共善のどれを最も重視しますか?

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