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色とは何か
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光・目・脳の科学

色とは何か

編集部

色は物質の性質ではなく、光が目に入り脳が解釈することで生まれる「知覚」だった。可視光の仕組み、錐体細胞のはたらき、色の恒常性から、ディスプレイのRGBと印刷のCMYKまで——私たちが当たり前のように感じている色の正体を、物理・生物・心理の視点からわかりやすく解説する。

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01色とは何か

02光があるから色が見える

光(電磁波)は、さまざまな波長を持っている。人間の目で見えるのは、そのうちの約380nm〜750nmの範囲(可視光)だけ。色は波長の違いとして存在する。見える範囲は生物によって異なり、ミツバチは紫外線まで(約300〜650nm)、ヘビは赤色付近に強く反応する(約500〜700nm)。

03物体の色は反射で決まる

白色光にはさまざまな波長(色)の光が含まれている。物体はその光の一部を吸収し、残りの光を反射する。私たちはその反射された光を色として見ている。赤いリンゴは赤い光を主に反射し、他を吸収する。黒はほとんどの光を吸収し、白はほとんどの光を反射する。「物体が色を持つ」というより、「どの光を返すか」が重要。

04目はどうやって色を感じるのか

目の奥には「網膜」があり、そこに2種類の視細胞がある。錐体(すいたい)は色を感じる細胞で、明るい場所で活発に働く。杆体(かんたい)は明暗に敏感で、暗い場所で活発になる。「色を見る」とは、目が光を電気信号に変えることでもある。暗い場所では色が分かりにくくなるのは、杆体が中心になるため。

053種類の錐体が色を見分ける

人の目の網膜には、3種類の錐体細胞(L・M・S錐体)がある。L錐体は赤っぽい波長、M錐体は緑っぽい波長、S錐体は青っぽい波長に反応する。3種類の錐体の反応の比率によって、さまざまな色を見分けている。色覚は「3つのセンサーの組み合わせ」で成り立っている。

06色は脳が"補正"している

私たちの脳は、まわりの光の環境を推定し、物体の色が大きく変わらないように補正している。これを「色の恒常性」という。太陽光の下でも室内の暖色光の下でも、白い紙は白く見える。同じグレーでも、背景によって明るくも暗くも見える(同時対比)。色は「物理量」だけでなく「知覚」でもある。

07ディスプレイの色はRGBでつくられる

ディスプレイは自ら光を出すしくみ。赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色の光を足し合わせることで、さまざまな色をつくり出す(加法混色)。赤+緑=黄、緑+青=シアン、赤+緑+青=白。1つの画素は赤・緑・青の小さな光の集まりでできている。テレビ・スマホ・PC画面はこの方式。

08印刷の色はCMYKでつくられる

印刷物は自ら光を出していない。白い光が紙に当たったとき、インクが特定の色の光を吸収し、残った光が目に届くことで色として見える(減法混色)。印刷ではシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(K)の4色を使う。RGB(光)は足すほど明るくなり、CMYK(インク)は重ねるほど暗くなる点が大きな違い。

09色には3つの基本要素がある

色は「色相(色み)」「彩度(鮮やかさ)」「明度(明るさ)」の3つの要素で表すことができる。色相は赤・青・黄などの色みの違いで、ぐるりと並べると虹のようになる。彩度は鮮やかさの違い(高い=鮮やか、低い=くすんでいる)。明度は明るさの違い。デザインやファッションでは、3つの要素のうち1つを変えるだけで色の印象は大きく変わる。

10まとめ:色とは"光と知覚の共同作品"

色は光の波長情報から始まる。物体は光を反射・吸収して色になる。目の錐体が色の違いを受け取り、脳の解釈で見え方は変化する。画面と印刷では色の作り方が違う。色を知ることは、世界の見え方を知ること。物理・生物・心理がつながる、身近でふかい科学の世界。