戦争中はなぜ「好景気」に見え、同時にインフレが起きるのかです。政府支出の急増、供給制約、通貨増発という三つのメカニズムを丁寧に解説です。このスライドでは、戦時経済とは何か・なぜ「好景気」に見えるのか・しかし、物は不足しやすい・インフレを生むお金の流れなど、10枚のスライドでわかりやすく解説していきます。
国家が軍需を最優先する経済体制。平時は市場が主役(民間需要・消費・投資が中心)だが、戦時は国家が主役(軍需・国防・生産統制が中心)になる。
政府支出→軍需発注→生産拡大→雇用増加→所得増加→景気拡大に見える。しかしこれは持続的な成長ではなく、一時的・見かけ上の繁栄にすぎない。
資源・労働力が軍需に集中することで、民需向け商品が減少する。供給制約がインフレの大きな原因となる。生産能力は増えても、一般市民が買える物が少なくなるのが戦時の特徴。
財政赤字拡大→国債発行・通貨増発→マネー増加→物価上昇圧力。政府が戦費を賄うために通貨を増発することで、お金の量が増え、物価が上がる。
需要プル(政府支出急増)と供給側制約(軍需優先)が重なることでインフレが起きる。GDPは増えても国民の生活水準が上がるとは限らない。見かけの好景気と実態の物価高が共存する。
名目賃金は増えても実質賃金(物価調整後)は低下する。配給制度が拡大し、自由な消費が制限される。物価高・配給・闇市が日常化し、生活苦が広がる。
価格統制で表面上の物価を抑えても、闇市が生まれ市場メカニズムがゆがむ。統制が厳しいほど闇経済が肥大化する。生産効率も低下し、戦後に深刻なインフレが顕在化することが多い。
第一次世界大戦・第二次世界大戦の欧州・米国では軍需景気で雇用増加。日本・アジアでは価格統制・配給が厳しく、物価の深刻化が際立った。戦後ドイツのハイパーインフレや日本の戦後インフレは統制解除後に爆発した。
戦時「好景気」は未来の負担と引き換えの不安定な繁栄である。政府支出増→雇用創出の一方で、供給制約・通貨増発・インフレが同時進行する。戦後には財政再建・インフレ収束という深刻な課題が残る。