2008年の世界金融危機はなぜ起きたのかです。低金利→住宅バブル→サブプライムローン→証券化という連鎖を丁寧に解説し、なぜリスクが見えにくくなったかを明らかにする。このスライドでは、危機前の背景:低金利と住宅ブーム・サブプライムローンとは何か・証券化でリスクが見えにくくなった・格付けとレバレッジが危険を拡大など、10枚のスライドでわかりやすく解説していきます。
なぜ住宅市場にお金が集まったのか。2001年以降、低金利と景気刺激策によって住宅ローンが借りやすくなり、米国で住宅需要が急増した。低金利→借入しやすい→住宅需要増→住宅価格上昇。住宅価格指数は2000年から2006年にかけて急騰した。①金利低下で資金流入、②住宅は値上がりするという期待、③バブルの土台が形成された。
返済能力の低い層にも広がった住宅ローン。サブプライムローンとは、信用力の低い借り手向けの高リスクな住宅ローンである。プライム層(信用力が高い・金利が低め・延滞リスクが低い)に対し、サブプライム層(信用力が低い・金利が高め・延滞リスクが高い)へローンが過度に広がった。①審査が甘くなった→②返済負担の重い借り手が増加→③危険な債権が市場に蓄積。
住宅ローンが金融商品へ姿を変えた。銀行は住宅ローンをまとめ、MBSやCDOなどの証券として販売し、リスクを市場全体に広げた。借り手→銀行→住宅ローンの束→MBS/CDO→投資家という流れでリスクが移転した。複雑化により、誰がどれだけ危険を持つのか分かりにくくなった。①ローンを細かく分解して販売、②リスクが見えにくくなった、③金融システム全体に拡散。
安全に見えた商品に、さらに大きな資金が集まった。一部の証券化商品は高格付けを得て安全とみなされ、金融機関は借入を増やして大量保有した。高格付け(AAA評価・安全だと誤認・投資家が購入)と高レバレッジ(少ない自己資本・借入で拡大・損失が増幅)が組み合わさり、小さな価格下落が大きな損失に転じた。①格付けへの過信、②借金を使った過大投資、③脆弱な金融構造。
バブル崩壊でサブプライム問題が表面化。住宅価格が下がると、借り換えや売却で返済する前提が崩れ、延滞や差し押さえが急増した。住宅価格下落→担保価値低下→返済不能→延滞・差し押さえ増加。住宅価格指数は2005〜2008年にかけて急落し、延滞率は同期間に急上昇した。①値上がり前提が崩壊、②借り手の返済能力が悪化、③不良債権が一気に増加。
市場の不信が一気に爆発した瞬間。2008年9月、リーマン・ブラザーズが経営破綻すると、金融機関どうしの信用不安が急激に高まった。損失拡大(住宅・金融関連商品の損失が拡大)→資金調達難(金融機関の資金調達が困難に)→2008年9月破綻(リーマン・ブラザーズ経営破綻)→金融機関どうしの不信が連鎖。①象徴的な大手証券会社の破綻、②市場の信用収縮、③危機が世界的に顕在化。
銀行危機から実体経済の悪化へ。金融機関の貸し渋りや株価下落は、企業活動・雇用・消費にも影響し、世界同時不況を招いた。銀行の信用不安→貸出縮小→企業投資減少→雇用悪化→景気後退。①金融危機は実体経済に波及、②世界中で株安と景気悪化、③グローバル化で影響が増幅。
危機を止めるための緊急措置。各国は公的資金の注入、金融緩和、預金保護の強化などで金融システムの崩壊を防ごうとした。①公的資金注入(政府が資本を注入し金融機関の体力を回復)、②利下げ・量的緩和(政策金利を引き下げ市場に資金を供給)、③預金保護・信用保証(預金を保護し信用保証で資金繰りを支援)、④景気刺激策(財政出動や減税などで需要を喚起し景気を下支え)。①市場のパニック抑制、②金融機関の連鎖破綻回避、③景気下支えを実施。
一言でいえば、バブルと過剰な金融リスクの連鎖。住宅バブル、過剰融資、証券化、格付けへの過信、レバレッジ、信用不安が重なり、大規模な金融危機に発展した。住宅バブル→危険な融資→証券化→過信と過剰投資→破綻→世界不況。学べること:①価格は永遠に上がらない、②複雑な商品ほど透明性が重要、③金融システムの信頼は連鎖で崩れる。危機は一つの原因ではなく、複数の脆弱性が重なって起きた。