
初級9
経営・マーケティング・顧客戦略
顧客ロイヤルティとLTV
編集部
顧客が商品・サービスに出会い、購入し、使い続けるまでの一連の体験を地図として可視化するフレームワーク。認知から継続・推奨まで5つのフェーズを行動・感情・タッチポイント・課題で整理し、顧客目線でビジネスを改善する方法を学ぶ。マーケティング・営業・CS部門が共通認識を持つためのツールとして幅広く活用されている。
カスタマージャーニーとは、顧客が商品・サービスに出会い、購入し、使い続けるまでの一連の体験を地図として可視化するフレームワークです。認知から継続・推奨まで5つのフェーズを行動・感情・タッチポイント・課題で整理し、顧客目線でビジネスを改善する方法を学んでいきます。
カスタマージャーニーが重要な理由は4つあります。社内都合ではなく実際の体験で考えられる「顧客視点を持てる」点、つまずき・不満・離脱要因を見つけやすい「課題の発見」、マーケ・営業・CSで共通認識を持てる「部門連携の促進」、優先順位を付けて施策を打てる「改善効果の向上」です。良い顧客体験は、偶然ではなく設計から生まれます。
カスタマージャーニーは認知→検討→購入→利用→継続の5フェーズで構成されます。各フェーズに行動・感情・タッチポイント・課題を整理します。行動だけでなく感情と課題まで見ることが、顧客理解を深めるうえで重要です。
認知フェーズとは、顧客が最初に商品・サービスを知る段階です。顧客はSNSを見たり検索したり広告に触れたりします。感情は興味・無関心・半信半疑が混在し、SNS・広告・口コミ・検索結果がタッチポイントとなります。情報が届かない・印象に残らない・価値が伝わらないという課題が生じやすい段階です。最初の接点で、興味を持つ理由を作ることが大切です。
興味・検討フェーズとは、比較しながら候補として評価する段階です。顧客は公式サイトを見たり比較したりレビューを読んだりします。感情は期待・迷い・不安が混在し、Webサイト・比較記事・レビュー・資料請求・問い合わせがタッチポイントです。情報が分かりにくい・比較しづらい・信頼材料が足りないという課題があります。価格・機能・実績・口コミがチェックポイントとなり、検討段階では不安を減らし比較しやすくすることが重要です。
購入フェーズとは、意思決定し申し込み・購入を完了する段階です。顧客は申し込んだりカートに入れたり決済したりします。感情は安心したい・面倒を避けたい・最後の不安という状態で、申込フォーム・決済画面・営業担当・店舗スタッフがタッチポイントです。入力が多い・料金が不明瞭・手続きが複雑・支払いに不安という課題があります。入力項目削減・料金明確化・安心材料の提示が改善ポイントです。買いたい気持ちを、最後の手続きで邪魔しないことが大切です。
利用フェーズとは、商品・サービスの価値を実際に体験する段階です。顧客は使い始めたり設定したり試したりします。感情は期待・戸惑い・満足・不満が入り混じり、アプリ画面・マニュアル・FAQ・サポートがタッチポイントです。使い方が分からない・初期設定が面倒・期待通りの価値が出ないという課題があります。継続利用の鍵は、最初の体験のわかりやすさにあります。
継続・推奨フェーズとは、使い続け他者にすすめる段階です。顧客は継続利用・再購入・紹介・口コミをします。感情は満足・愛着・信頼であり、メール・コミュニティ・サポート・会員制度がタッチポイントです。飽きる・価値を感じなくなる・フォロー不足という課題があります。満足・信頼が高まると他者にすすめ、新しい顧客が増え、さらに継続利用・再購入するという好循環が生まれます。満足の先に、継続と推奨が生まれます。
カスタマージャーニーは5ステップで作ります。まず顧客像を決め、次にフェーズを並べ、続いて行動・感情・接点を書き、課題と改善点を見つけて、最後に施策に落とし込みます。作るときのコツとして、事実ベースで書く・顧客インタビューを活用する・部門横断で作る・仮説として更新するという点が重要です。最初から完璧を目指さず、使いながら磨くことが大切です。
今回はカスタマージャーニーについてお伝えしました。顧客体験を時系列で把握し、行動・感情・接点・課題を整理し、ボトルネックを見つけて改善し、顧客目線で部門横断の共通認識を作ることが基本です。認知から継続・推奨までの一連の流れを追い体験の質を高めることで、より良い顧客体験が設計できます。カスタマージャーニーとは、顧客理解を深めより良い体験を設計するための地図です。