宗教改革・絶対王政・カトリック改革の時代。16世紀末〜17世紀はカトリック改革(反宗教改革)が推進され、17〜18世紀前半には絶対王政の確立と宮廷文化の隆盛がみられた。バロックは信仰と権力を「見える形」で示すための芸術として発展した。
劇的な動き、強い明暗対比(キアロスクーロ)、豪華な装飾、観る人を巻き込む感情表現が特徴。ルネサンスの静けさや調和とは対照的に、「躍動感」と「感動」を重視した。
①大きなドームと広がる天井 ②曲線・楕円の多用 ③金彩や彫刻による装飾 ④空間全体で圧倒する演出。代表例:サン・ピエトロ大聖堂(ローマ)、ヴェルサイユ宮殿(フランス)。
明暗法(キアロスクーロ)の多用、劇的な瞬間の切り取り、斜め構図による動きの演出、宗教・神話・王侯貴族を主題とした。代表画家:カラヴァッジョ(明暗の革新)、ルーベンス(躍動する色彩)、レンブラント(光と影の人間描写)。
"その場に起こる劇"としての芸術。①身体のひねりと躍動感 ②布や髪の流れのリアルな表現 ③建築・彫刻・光の一体化 ④観客の視線を導く舞台的効果。代表例:ベルニーニ《聖テレジアの法悦》(ローマ、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会)。
対位法・通奏低音・華やかな形式が特徴。旋律の装飾性、通奏低音の基盤確立、対位法の発展、オペラ・協奏曲・フーガという形式の成立。代表例:バッハ(対位法の極致)、ヘンデル(オラトリオの名手)、ヴィヴァルディ(協奏曲形式の確立、「四季」)。聴かせる技巧と秩序の両立が特徴。
建築・彫刻:ベルニーニ(バロック建築と彫刻の巨匠)。絵画:カラヴァッジョ(明暗法で劇的表現を革新)、ルーベンス(躍動感あふれる華麗な色彩)、レンブラント(光と影の深い表現で人間の内面を描写)。音楽:バッハ(対位法の極致、音楽の父)、ヘンデル(壮麗な合唱とオラトリオの名手)、ヴィヴァルディ(協奏曲形式の確立、「四季」の作曲者)。
イタリア(ローマ)で成立し宗教と芸術が結びついて誕生。フランスではルイ14世のもと宮廷文化と結びつき華麗な宮廷芸術が発展。中欧(ドイツ・オーストリア)では教会建築で発展。移動する芸術家や工房により絵画・音楽を通じて各地に波及。役割:信仰の説得・王権の演出・都市の威信を示すこと。
バロックは"感情・光・壮麗さ"で世界を動かした。①時代背景:カトリックの反宗教改革と絶対王政が壮麗な芸術を生んだ。②特徴:劇性・装飾・躍動感——強い明暗・豊かな装飾・動きのある構図で感情を揺さぶる。③影響:建築・絵画・音楽・現代デザインに継承——多くの分野に波及し、現代の表現や空間デザインにも影響を与えている。バロック様式は、観る人・聴く人を圧倒し、心を動かす総合芸術である。