メソポタミアで発展した法律・都市・学問の文明。チグリス・ユーフラテス川の間の肥沃な土地で発展。バビロンを中心に、紀元前18世紀ごろから都市国家として成長し、後に大国へ。ハンムラビ王が「ハンムラビ法典」を制定。都市文明と楔形文字の文化を発展させ、政治・宗教・神殿を建設し楔形文字で記録を残した。天文学・数学が発達し、60進法などの学問を展開した。法律・学問・日周の仕組みは、後の文明に受け継がれた。
チグリス・ユーフラテス川が育てた都市文明。チグリス川とユーフラテス川の間の肥沃な平野、メソポタミアで発展した。川の恵みが農業を支え、春の増水で土砂が肥沃な農地を作り、灌漑によって安定した農業が可能に。灌漑と運河の整備により肥沃な土地で大麦や大豆の大生産が実現。地の利が交易と都市の成長を促し、河川交通の道となり、交易が活発に。自然環境への知恵が、バビロニア文明の基盤となった。
都市国家から地域の大国へ。アモリ人の登場:北メソポタミアの各地域の都市国家として成長し、多くの民が集まるようになった。セム語族のアモリ人がバビロンを支配し、王権の基盤を築いた。ハンムラビの業績:ハンムラビが周辺地域を統治し、王国として確立した。一時的な衰退:ヒッタイトの侵略により、バビロニアは一時期衰退した。新バビロニア王国として後に復活。アッカド語やシュメール語の文化的伝統を継承した。
法による統治の象徴。世界最古の名法典の一つ:紀元前18世紀ごろ、バビロニアのハンムラビ王が制定。法を石柱に刻み、広く公開:法を石柱に刻み、人々が見られる場所に設置。社会のさまざまな契約・報酬・労働・家族・財産などの規定を細かく定めた。秩序と正義の維持が目的:社会の安定と公正を守るために整備した。身分によって罰則に差があった:貴族・平民・奴隷で罰則が異なる仕組みが存在した。有名な言葉「目には目を、歯には歯を」:同じ害を与えたとして、それと同じ報いを受けるという考え。
城壁都市・市場・家族生活。バビロニアの都市には城壁が設けられ、神殿や宮殿、市場が中心にあった。さまざまな仕事に携わる人々:農業・職人・商人・役司・役人など、多くの人々がそれぞれの役割を持って暮らしていた。日干しレンガの家に住む:日干しレンガで作られ、中庭を囲むように部屋が並ぶ造りが一般的だった。食料の保存と手仕事:大麦やなつめやしを保存し、織物や土器づくりなどの手仕事も家業で行われていた。家族を中心とした生活:家族が協力して生活し、子どもは仕事を学びながら成長し、社会の一員として育てられた。
豊かな生産と広域ネットワーク。灌漑農業が穀物生産を支えた:チグリス・ユーフラテス川の水を利用した灌漑で、大麦などの穀物を安定的に生産した。ナツメヤシ・羊毛・家畜が重要:ナツメヤシは食料や建材に、羊毛は織物に利用され、牛や羊などの家畜の食肉なども食生活の基本となった。交易が周辺地域とバビロニアをつないだ:メソポタミアの産物を輸出し、金属・木材・宝石などの資源や贅沢品を輸入した。文字と行政で記録・課税を管理:楔形文字を使って取引や交税を精細に記録し、宮殿や神殿が経済を組織的に運営した。
神々への信仰とジッグラト。多くの神々を信仰:バビロニア人は自然現象や都市を司る多くの神々を信じた。マルドゥクが特に重要に:バビロニアの守護神マルドゥクが最高神として崇められた。神殿とジッグラトが宗教の中心:神殿やジッグラトは神々の住まいとして知られており、都市の中心だった。儀式・供物・占いが日常に:折りや物語、食物や香りを神に捧げる、占星術や肝臓占いを行う儀式が生活の中にあった。王権と社会秩序と結びつく:王は神に選ばれた存在とされ、宗教が国家の安定を支えた。
学問を支えた記録と観測。楔形文字による記録:楔形文字は行政文書や知識の記録、書物、学問書などに広く使われ、バビロニアの文化を分かち合う媒体となった。60進法の数学:バビロニアの数学は60進法を用い、現在の時間や角度の単位にも受け継がれている。星や惑星の詳細な観測:夜空を丹念に観測した観測記録から、惑星の星やその日食・月食を詳細に記録した。暦と時間の作成:観測と数学を合わせた大きな業績として、時間的な仕組みや暦を作成した。後の文明への影響:バビロニアの知識はギリシア世界へ伝わり、後の天文学や科学の基礎となった。
ネブカドネザル2世と壮麗な都バビロン。新バビロニア王国の復活:紀元前7世紀に復活し、6世紀にかけて強大な国へ成長した。ネブカドネザル2世の治世:紀元前605〜562年在位、農業を拡充し、壮麗な都を作り、社会を発展させた。壮麗な都バビロン:広大な城壁と神殿で囲まれた、古代世界の大都市の一つ。空中庭園の伝説:「空中庭園」は古代七不思議の一つとして伝えられている。ペルシア帝国による征服:紀元前539年、アケメネス朝ペルシアに征服され、バビロン王国は終わりを告げた。
法律・都市・学問が後世へ残したもの。法の考え方を形くった:「ハンムラビ法典」に代表される法の原則と公正の理念は、後の多くの法律や倫理の基盤となった。都市と行政のモデルを示した:都市計画や運河、税や記録の仕組みなど、効率的な行政と社会運営の基盤を確立した。文字文化と学問の基盤を築いた:楔形文字の発展が知識の記録と継承を可能にし、学問や文書文化が次の時代へ受け継がれた。数学と天文学を発展させた:60進法や高精度計算、星や惑星の観測などの成果は、時間の計測や暦の作成などに受け継がれた。過去と未来をつなぐ架け橋となった:シュメールの伝統を受け継ぎ、ペルシアやギリシア、ローマなどの後の文明へと知識と制度を伝えた。